HISTORY OF IM@S WORLD

HISTORY OF IM@S WORLD

アイドルマスターの歴史を様々なデータで振り返る

【ライブレポート】客層・文化の違いに戸惑いつつも、ドラマの再現に熱狂した『THE IDOLM@STER.KR 2nd ST@GE in Japan 1st Stage』

TOP > イベントレポート > 記事

イベント詳細

THE IDOLM@STER.KR
2nd ST@GE in Japan 1st Stage

開催日:2017/08/20
    開場13:00 開演13:30
会 場:SELENE b2(東京都)
料 金:5,600円(ドリンク代別途)
出演者:Real Girls Project

出演者感想まとめ


いつもとの客層の違いを肌で感じる


 アイドルマスターのTVドラマ『THE IDOLM@STER.KR』の1回目のライブが、放送前に開催。平日(金曜日)でしたし、まだ放送前で内容がよく分からなかったこともあって不参加でしたが、2回目がこの度開催されることになったので参加してきました。前回はZeppダイバーシティ東京という大きな会場でしたが、今回はSELENE b2という初めて訪れる会場。マンションの地下に作られたライブハウスということで、外観はマンションそのもの。周りも住宅地で、こんなところにという場所にありました。

 11時頃から物販列に並び、実際に購入できたのは12時過ぎ。全然列が進まなかったのですが、おそらく別の列があってその列が先に動いていたのでしょう。その間、通路に行き交う皆さんをひっそり観察していましたら、ファン同士のコミュニティができている様子。そして、年齢層が高い。上司に囲まれている気がして、なんとも言えない気持ちに。それでいて、中には若い女の子もいて客層が読めないという。ファンの分布としては、リアルアイドルファン(KPOP寄り)、ドラマファン、アイマスファン等々と、入り乱れている様子。いつもとの客層の違いを肌で感じました。

 いくつか置かれていたフラワースタンドの中に見慣れないものが。ミントさん宛のもので、米が一緒に飾られているという。タイでは祭事にこういったものを贈る風習があるのかと思いきや、タイではなく韓国からの模様。調べてみたところ米花輪(サルファファン)と呼ばれるもので、贈られた米は贈られた側の名義で寄付する流れらしいです。古くからの慣わしではなく、最近になって主流となった文化とのこと。こういうものもあるのだなと勉強になりました。

f:id:huurai0:20170823010042j:plain

 開場時間になり、地下のライブハウス内へ。横幅があって広めの会場。ステージの背面が全面スクリーンになっていまして、両サイドに演出用のサブスクリーンが。映像演出が映える作りでした。今回のライブのチケットの販売がシンデレラ5thSSA公演の一般チケット販売とかぶっていた為、どちらを優先しようか悩んだ結果、KRをとり、10番台のチケットを購入。(シンデレラの方は後日ゲット)ということで、最前列で観られることに。客の入りが心配でしたが、後ろを見渡してみますと結果的には結構入っていました。開演前にユキカさんがスタッフから「いっぱい入っているように“見える”」と言われていたそうですが、“見える”とは、正直といいますかなんといいますか。



セットリスト(全16曲)


 M01:THE IDOLM@STER(ED1)

    出演者全員

 M02:ACACIA(劇中歌)
    出演者全員

 M03:Lost in the Summer
    ヨンジュ、ジェイン

 M04:Wanna Be Your Star
    ハソ、イェウン、ジェイン

 M05:PINGPONG GAME
    ソリ、ユキカ、ジウォン、
    イェウン、スジ


 M06:Signal
    ソリ、ユキカ、ジウォン、
    イェウン、スジ


 M07:Memories(劇中歌)
    ジウォン、スジ

 M08:Something →
    Genie → Mister(劇中歌)

    デビュー組
    (Misterはジウォン除く4人)


 M09:2nd Confession(劇中歌)
    デビュー組

 M10:Bo peep Bo peep →
    Alone → FIRE(劇中歌)

    ルーキー組

 M11:Growl(劇中歌)
    ルーキー組

 M12:Dream(OP)
    出演者全員

 M13:The world is all one !!(ED3)
    出演者全員

 M14:One for all(劇中歌)
    出演者全員

 E01:Not end, but and(ED4)
    出演者全員

 E02:I Must Go(ED2)
    出演者全員


 開幕に流れた映像は、このライブのフライヤーに使用されていたコミックテイストの画像を編集した出演者紹介。1人1人の紹介シーンが用意され、観客側がそれぞれ盛り上がれる作りになっていました。出演者紹介が終わったところで披露されたのが『THE IDOLM@STER』。KR版は日本の2nd-mix基準な作りで、ダンスの振りも同じところがあり、アイマスファンにはお馴染みの主題歌。ドラマではエンディングに使用。フォーメーションの変化の流れにアイマス2のPVが思い出されました。序盤に音が止まるアクシデントがありましたが、ちょっとした間を置いて続きから再開。ライブならではのアクシデントでした。

 2曲目、Red Queenの曲『Acasia』披露後に自己紹介。日本人のユキカさんと日本語が堪能なソリさん以外は、日本語の習得具合に差がありますが、それでもみなさん日本語でご挨拶。日本語のたどたどしいところは、ユキカさんとソリさんがカバーされていました。最初にMCはメンバーだけで行うとソリさんが話されていましたが、通訳を使わず、極力自分の言葉で話して欲しいという想いからか最小限のカバーにとどめられていたりと、その姿勢に感動。ソリさんが、アイマスライブの特徴とも言える、観客側をプロデューサーと呼ぶことについて説明。客層が様々なので、特に言明しなくても良いのではないかと自分は感じたのですが、あくまでこのライブはアイマスのライブであるというスタンスを考えてくれたものであると理解しました。

 3曲目『Lost in the Summer』は、ジェインさんとジョンジュさんの曲。ライブではジョンジュさんの変わりにお姉さんであるヨンジュさんが歌われました。ジョンジュさんの可愛らしい歌声も良かったですが、ヨンジュさんの芯の通った歌声もまた良い。歌の中で、「ワン、ツー、スリー」「フォー、ファイブ、シックス」の部分ではコールが。ジェインさんの喉の調子が悪いとのことで、隙を見ては水を飲まれていて負担が大きかった様でした。とはいえ、歌がダメになっていた訳ではなく、しっかりとした歌声。メンバー最年少ながらさすがプロだなと感じました。4曲目は『Wanna Be a Star』。ハソさんお得意のラップを生で聴けるとは。ラップというとドラマであったラップバトルが思い出されますが、その時に続けて行われたダンスバトルの再現を、ミントさんとジェインさんがやってくれました。

 ドラマの撮影終了後は、ソリさん、ユキカさん、イェウンさん、ジウォンさん、スジさんの5人で活動中。『PINGPONG GAME』という曲でカムバック。カムバックとは韓国音楽業界用語。年1回のアルバムリリースが通例で、再びアルバムリリースすることをカムバックと言うそうです。その後3ヶ月間ほどは歌手活動で音楽番組に出演し、再び音楽製作活動等に戻っていくという流れ。このシステマティックな流れは、アイマス2が思い出されます。5曲目、6曲目はその新ユニットの曲を披露。ドラマだけを観ている人にとってみれば、どういうメンバーなんだ?となると思うのですが、そういった訳なのでした。

 7曲目『Memories』は、カンPとスアのシーンが流れた後に歌われたのですが、スアが交通事故に遭うシーンが流れ、カンPが「スアヤァ!!!!!」と叫ぶところで、これに呼応するように観客側からも「スアヤァ!!!!!」と叫び声が。泣かせどころが笑いどころに。(ステージ裏でソリさんは笑っていたという)このシーン後にすぐステージに立つ流れでしたら、ジウォンさんとスジさんが笑いを堪えながら登場していたのでは。このシーンから間があって良かったでした。曲自体はしっとりと聴かせるバラードで、ドラマでも要所で使用されているので聴き馴染みのある曲。ライブで歌ってくれて有り難いかぎり。

 ここからはドラマでのサバイバルの再現。ドラマのシーンが流れたあとにデビュー組(テリに代わってジウォン)が登場。日本版では曲の差し替えがあったのですが、ライブでは原曲のままでの披露となりました。(『Genie』と『FIRE』がRed Queenの曲に差し替わっていた)デビュー組はドラマと同じ全身黒のドレス衣装。曲の途中でロングスカートを脱ぐという一連の流れもそのまま。ユキカさんが脱ぐのに少し時間がかかっていたのでソワソワ。『2nd Confession』では、花を投げ入れるところを再現。最前列でしたので取ろうと思えば取れたのですが、「持ち帰るのが大変だ」と現実的判断を一瞬で下し、スルーすることに。この曲の際、バックではファンタジックな絵柄で気球に乗り世界旅行をする社長とマリくん(社長の飼い猫)の映像が流れていました。社長とマリくんの画像は無理やり貼り付けた実写で、とてもシュールな映像に。ときおり、社長と一緒にいるのが嫌なのか、マリくんが吹き出しで「ニャアア!!!」と泣くという。最終的には宇宙空間にまで行ってしまい、ここでもマリくんは泣き始める。こんなシュールな映像が流れていたものだから映像に気を取られ、不意打ち気味に花を投げ入れられた格好になったのでした。対してルーキー組。ドラマではスジさんとイェウンさんが、ダンスが全然できないという設定でしたがここで本領発揮。キレキレのダンスを魅せてくれました。思い返してみますと、ドラマを観ている人間にとって、これが目の前で観られるって贅沢すぎない?と、今になって思うのでした。

 ドラマの裏話が聞けたトークコーナーがありまして、丁度17話が放送されたばかりのタイミングでしたので、ソリさんがドラマで実家に帰った話について語られました。両親役の役者さんとはここで初対面だったものの、気持ちが役とリンクしたことで、両親役の方との顔合わせの時点で泣いてしまうという。これには母親役の方も貰い泣き。現実とのリンクが、ドラマに深みを与えていることが分かるエピソードでした。他にもカンPに関する裏話が。ジェインさんが喉の調子が悪いので、ソリさんに耳打ちして、それを即翻訳しながら語られました。カンPからアドバイスを頂いたとのことで、会場から感嘆の声が挙がりました。ドラマのイメージから、さぞ深いお言葉を頂いたのだろうなと思っていました、「そうではない」とジェイン。「ダイエットしろ」と、ド直球なお言葉を頂いていたのでした。今現在は、大学受験を控え色々と大変なのか痩せてしまったのですが、ドラマ撮影時は、まあね。このドラマの話題からの流れで、ドラマの主題歌を披露。12曲目『Dream』、そして、13曲目『The world is all one !!』。ざわわんは、ミリオンライブの台湾公演で海外で歌われ、そしてこの場で、海外のユニットが日本で歌うという。最初にこの曲を聴いたときに、そういうことになるとは夢にも思わず。あの時から、未来を確かめるための道が、今もなお続いている奇跡を感じずにはいられませんでした。

 『The world is all one !!』の後にフォトタイム。他のアイマスのイベントでは滅多にない写真撮影のお時間。カメラは持ち込み禁止でしたのでスマホで撮影。ソリさんの配慮で前のほうの人はしゃがむなんてこともありました。最後に、ステージ中央にメンバーが集まって、腕を組み合わせて大きなハートが作られました。

f:id:huurai0:20170823010155j:plain

 お別れの挨拶ではジスルさんが日本語では上手く伝えられないということで歌を披露。この時、後ろのスクリーンにジスルさんが歌う姿が映像が映っていたのですが、スジさんがその映像に映り込んでいることに気づき、映らないよう他のメンバーとともに横へスライドしながら移動なんて場面も。14曲目『One for all』を歌い終わり、ソリさんによる「アイマスですよ!アイマス!!」で締めて、メンバーが一旦退場。アンコールヘ。

 時間が無い様で早々にアンコール1曲目に。新曲『Not end, but and』。ミリオンライブの新曲ですと紹介されても、普通に受け入れられるようなアイマスアイマスした曲。自分はこうした新曲披露で、後に名曲と呼ばれるような曲でもピンとくることが少ないのですが、この曲は率直に良いなと感じました。『PINGPONG GAME』とは逆に、K-POPらしさがあまり無いのですが、こういった曲も歌ってくれるのかと、アイマスKRの楽曲の幅広さを感じたのでした。

 最後はこの曲『I Must Go!』。日本版からあまりアレンジを加えられていないので、オリジナルと同じ感覚の仕上がり。日本で披露される際にはラスサビが日本語なので一緒に歌えます。一緒に歌えるからこそ一体感が生まれていました。途中で円陣が組まれたのですが、他のアイマスでは開演前にやっていることなので舞台裏の映像でしか観ることがないものをこうして観られるとは、泣かせます。

 終演後にはハイタッチ会。出口でメンバー10人がハイタッチでお見送り。アイマスでハイタッチ会というとCDリリースイベントでシンデレラのメンバーがやっていましたが、それも数えるぐらい。せっかくの機会なので、まっすぐ顔を見てのハイタッチをと考えるも、終わってみれば一瞬の出来事でした。そんな中、ヨンジュさんの笑顔にキュンとくるという。自分にもまだこんな感情が残されていたとは。ドラマだと相手を威嚇する表情ばかりなのに、実際逢うと可愛いのはとてもズルイと思います!

 物販でCDのEpisode3と4を購入すると、デカチェキ撮影会に参加できるとのことで、ハイタッチ会の後に参加。こういうのは緊張するので苦手なのですが、今後こういう機会はなかろうと参加してみることに。撮影されている方の様子を見ていましたら、最初にポーズを決めて撮影に入る様子。特にポーズなんぞ考えてもいなかったのですが、見ていると両サイドのメンバーとハートを作るツワモノがいたりしたのですが、そんなことできるわけもなく、ピースでことを済ませたのでした。(普段写真撮るときにピースなんてしないが…)この写真は永久封印だな!

 外に出ると16:50。帰りの新幹線を予約していた時間でした。終演の際にもう間に合わないなとネットで予約変更。地下から繋がって助かりました。さて、最後にまとめを。アイマスKRのライブを実際観てみて思ったのが、ドラマが字幕で良かったなということ。ドラマが始まるまでは、アイマスの声優さんをあてたら話題性があるのではないかと考えていたのですが、それでは彼女達が彼女達でなくなるなと。リアルガールズプロジェクトとして成立しなくなると感じたのでした。実のところ、これはライブを観る前からドラマを観続けてきたことで思っていたことでしたが、やはりそうだったなと確信しました。声のイメージって案外重要で、吹替えされていた実際の役者さんの声を聞いて、全然違うと思ってしまうと同一視できなくなってしまうのです。それがある状態でライブを観てしまうと、本人なのに本人と思えない大きな違和感に。字幕で本人の声を聞いているからこそ、メンバー達に本当に出会えたという大きな感動が起こるのでは。MCの際、メンバーの中には、日本語ではうまく伝えられず、ヤキモキされていた方もいましたが、覚えたての言葉でも、本人達の声だからこそ、直に気持ちが伝わってきます。今後、3rd、4th…と続いていくかどうかは分かりませんが、彼女達の真摯な姿勢を数多くの方に見てもらいたいなと願うのでした。


©HUURAI | このブログについてプライバシーポリシー